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January 06, 2007

高丘親王航海記

●正月の実家の行き帰りには、澁澤龍彦の『高丘親王航海記』を読んでいた。
●次のアート・トップで澁澤特集をするから、家にあったのを引っ張りだして読んでみた。
●なんでこれ買ったんだろ?
●遺作になったものらしいが、それは出来すぎだ。
●平城天皇の息子だったが、薬子の変でその地位を追われ、空海の弟子となった高丘親王が、67歳の時に唐から天竺を目指す、という物語。
●その途中でいろいろな奇妙なモノに出会う親王。夢や、夢の中の夢へも行きつ戻りつ。
●結局天竺へ向かうというのは、向こう側へ、「死」へ向かうということと重なっている。親王が澁澤龍彦自身なら、それが遺作だったということが、澁澤をより伝説足らしめている。だから出来すぎている。
●もっとも、澁澤自身病床で書いたものらしいから、やはり自分の死をイメージしながらの事だったとは思う。親王と自分を重ねながら、死期を悟りながら…。
●だとすると、澁澤は天竺へ、向こう側へ行きたかったのか? それとも行かざるを得ないことを感じていたのか? 少なくとも小説の中では後者だと思える。
●何冊かは読んだものの、「澁澤龍彦」自体はよくわからない。次の特集で多少全体像が見えるのかな。
●しかし、この小説をダイアグラムにしたら面白いだろうな。
●時間と場所に出来事や人物、台詞をプロットしつつ、さらに現実か夢か、はたまた夢の中で見ている夢かという親王の認識で切っていくといい。
●図式化するには、軸が二つ以上必要だと思う。時間があったらやってみよう。
●でもその軸が曖昧だからこそ、幻想的な雰囲気があるのだ。

投稿者 mikandesign : January 6, 2007 02:03 AM

コメント

年賀状届いたょ(^_-)-☆
ありかとぅ。お部屋に飾ってるよ(^'^)

とても難しそうな本読んでるね!!
それを図式化するのって、それもまた、素人なわたしには難しい〜★ミカン君は想像力豊かなんだろぅなぁ♪

箇条書きって、読み易くて整理し易くっていいねっ(*^^)v

投稿者 Sai★ : January 7, 2007 10:14 AM